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まちサポくさつ (公財)草津市コミュニティ事業団

団体インタビュー

まちのおじいちゃん、今日も笑う。

~子どもの見守り18年~ 添島秀彦さん

子どものまんま

子どもたちの送迎 添島さんが子どもたちの送り迎えを始めたのは定年退職後、同居する孫の送り迎えがきっかけでした。子どもが大好きだった添島さん、孫が卒業しても近所の子どもたちの送り迎えを続けています。

「78歳でも心は子どものまんまで(笑)。子どもたちと同じ目線なものだから親しみを感じてくれるのかな」
という添島さんは、幼いころから虫が大好き。今でも昆虫採集やカブトムシの飼育をしているのだとか。

「帰り道ではトンボやバッタを捕まえて、子どもたちにあげてます。だから愛車(チャリ)のカゴにはいつも飼育ケース。文字どおり道草をくってます。(笑)
飼育ケースだけじゃありませんよ。子どもってよく転ぶでしょ。だから絆創膏とかの救急セットも常に持っています。応急処置だけして、その子の家まで送って行くこともありますね」
大人と子ども、両方の顔をもつ玉川のおじいちゃん。

なんで毛がないの?

おヒゲの添島さん  そんな添島さんだから子どもたちも大好き。帰り道ではもう添島さんの取り合いです。ある日、女の子たちが聞きました。「おじいちゃんはなんで髪の毛がないの?」
おじいちゃんは笑って答えました「髪の毛はなくても、おヒゲはたくさん伸びるよ」「じゃ、伸ばしてみて~。伸びたら三つ編みしてあげる!」
なんとも無邪気な会話ですが、それから添島さんはなんとなく、ヒゲを伸ばし始めたのだとか。

やがてヒゲが十分伸びると、女の子たちは本当に三つ編みをしてくれました。他の子も「私はもっと上手にできるよ~」なんていうものだから、添島さんは毎晩、ヒゲの三つ編みを解いては明日の子のためにヒゲを整えたのだとか。
どこまでも優しい添島さん。トレードマークの誕生にも子どもたちの姿がありました。

親も見つめる

添島さん  もちろん、どの子でも楽しく学校に行けるわけではありません。「近ごろの子どもたちを見てると、学校に行きづらい子が増えたなって感じます。時間になっても集合場所に現れない子がいると家まで様子を見に行くこともしばしば。時には子どもの様子を伺いながらコッソリとついてくるお母さんの姿もあります」と添島さん。

「ひとり親の家庭も増えました。きっと親も子も厳しい時期があるのでしょう。私にはそっと見守ることしかできませんが、時々相談にこられる親御さんもいますよ。近所なんで、子どもだけでなく、その親御さんの顔も自然と覚えています」
スーパーで出会うと話しかけてくれる親御さん、阪神ファン同士で野球談議に花を咲かせるパパ、手づくりの食パンをもってきてくれるママ……。

親でも子でも安心して親しめる人が身近にいるってなんとも心強いですね。
そう、添島さんは皆にとって大切な「まちのおじいちゃん」だったのです.

玉川と子どもたちが大好き

 「おじいちゃん元気にしてる?まだやってくれてたんや」と、たまに中学や高校にあがった子たちが声をかけてくれるのだとか。「覚えていてくれることが嬉しいですね。久しぶりに会うと、もう私の背を越えてたりしてね」
玉川に引っ越してきて約30年。まちの表情はずいぶんと様変わりしましたが、「この玉川と子どもたちが大好き」という気持ちは変わりません。「子どもたちとのふれあいは私のライフワーク。体力がある限り続けたいですね」
ここ玉川では今日も、まちのおじいちゃんの笑い声が聞こえてきます。



コミュニティくさつ133号 2022.10月
My home town story 玉川より

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