団体インタビュー
定年後はなんでも遊びの延長
会社がすべての生活から、地域デビューへ
結婚して子どもが生まれたころ、「自然と触れ合える所に住みたい」という気持ちが強く、友だちを頼って思い切って滋賀に引っ越してきました。こちらに来ても「会社がすべて」の生活でしたが、普段の生活で山や川が見えるし、車で山際を走ると「あっ、山や!森や!」と感動したものです。
定年間近になって、地域の役員がまわってきたんです。寝に帰るだけのまち、隣に住んでるのがどんな人かさえ知らなかった僕にとって、初めての地域とのつながりでした。
当時、僕の地域では「住宅地の中に4車線道路ができる」って言うので、問題になっていました。当初、「便利になっていいなぁ」ぐらいの気持ちだった僕も、道路委員会に参加して、環境や騒音、安全など、僕が気にもしてなかった意見があって、「色々な考え方があるな。僕も地域のことを考えなくてはいけないな」と思ったものです。
ついに出会えた…たった1匹のホタル!
そこで出会った地域の仲間たちと道路の清掃活動を始める中で、地域の自然環境に関心を持つようになりました。鳥や草花、琵琶湖にくるコハクチョウ、道端にひっそりと咲く草花にも気づくようになりました。
その後に誘われて入った淡海生涯カレッジは、今一緒に活動している多くの仲間と出会えるきっかけになりました。そこで琵琶湖の環境やホタルの話を聞いたりして…。それで「(近くを流れる)葉山川には、ホタルって飛んでるのかなぁ」と何気なく思ってね、夜の散歩を始めました。
地元の人に尋ねたりすると「昔は飛んでたんだけどねぇ」なんて返事をもらいながら、夜な夜な歩いていた6月の初め、ついにホタルに出会えました。ふ~わ、ふ~わと飛ぶたった1匹のホタル。ホントにうれしかったですね。それまで守山に見に行ったりしてたけど、探しあてた1匹だもの、感動が違いました。
この感動を仲間に伝えたくなったし、ホタルが飛び交う環境を守りたいと思うようになりました。「草津でホタルを楽しむ会」の誕生です。
「草津でホタルを楽しむ会」誕生
心まで定年を迎えたくない。頑固じいさんにはなりたくない(笑)
定年を迎えたとき、いつまでも若いというか、青くいたいなぁと思ってました。心の定年は迎えたくない、子どものころのような感性はいつまでも持っていたいなって。頑固じいさんにはなりたくないんです。柔軟に人の意見が聞けたり、学ぼうとしたり、そんな人でいたいと思ってるし、そういう人たちと付きあいたいとも思ってました。
そんなときに始めたこの活動で、多くの仲間ができました。仕事では知り合えなかった仲間たち、こんな楽しい仲間たちと出会えたことは、自分が豊かになっていくな~と実感できるし、恵まれてるって思いますね。
僕にとっては定年後の人生を楽しく学び合える大切な仲間です。仲間や活動の影響でパソコンだっていじるようになりました(笑)。
定年後は「遊びの延長」で
ホタルは「人間の暮らしかた」のバロメーターじゃないか?ってね。
①河川環境の調査及びホタルのすみやすい河川環境づくり
②ホタルの生態の調査、観察会の開催
③ホタルの生態の調査・研究
④地域や活動団体との交流・情報交換
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http://hotaru932.shiga-saku.net/