団体インタビュー
車いす生活 × 情報 = 町とのつながり
地域の日常が感じられる
車いす生活の一人暮らしです。町の回覧板がまわってくるのは月に
1~2回ですかね。防犯や交通の情報・健康維持の活動・地域清掃や行事などのお知らせが主ですね。もちろん、「これ重要かな?」と感じるものもあります。「読むのも面倒なので回覧板は(自分を)とばしてほしい」なんて声すら聞くこともありますが、私は決して言いません。私にとっての回覧板はとても重要。車いすでの生活は他の人と比べると情報を得ることが難しいものなんです。自分の周りではどんなことが起こっていて、それに対してどのような動
きがあるのか、自分の町の情報は些細なことでも知りたい、そう思うのです。そんな意味では、町内や学区で作られている情報紙はありがたい。特に手づくり感があって地域のできごとなどがいっぱい詰まっているものが嬉しい。地域のみなさんの動きや日常が感じられるものは知りたいし読みたくなります。
まちのことを知りたい
あたり前ですが、回覧板は早く読んで次の人に回さなければなりません。必要だと思う情報は自分で書き留めておかなくてはいけません。手も不自由な私には難しい作業でもあります。こんなときには「重要な内容の紙面はコピーして配布するなど、もうちょっと配慮してくれたらな」なんて思うことも正直なところではあります。
私の住む周りでも「高齢になり町内会の役をできない。申し訳ないので町内会をやめる。だから町内の情報は入ってこなくてもよい」「高齢になると回覧板を持っていくのもしんどい。自分をとばして次の人に回してください」そんな話も聞くようになりました。私のように、介護ヘルパーさんに回覧板を回してもらうこともできるのに…と思うこともありますが、まぁ、まちのことを知りたいと思うかどうかは人それぞれですからね。
地域とつながる
今、住んでいるところはバリアフリーなので大丈夫だけど、引っ越す前の住まいはバリアばかり。もし役が回ってきても会費の徴収やお知らせを配るといった仕事は正直できません。そんなことを皆さんすでに知ってくれてか、気を遣っていただいているようで、これまで町内の役は回ってきていません。でも町内会の一員としての自覚はもっていようと思っています。町内会に入っていることや回覧板が回ってくることって、その地域に住んでいる証し、またご近所とのコミュニケーションを取る重要な手段にもなるし…。まちとつながっている実感だと思うなぁ。
身体の自由がききにくい自分に「大切な情報は」と問われれば、
やっぱり防犯・防災などの命や生活に関わる情報かな。