団体インタビュー
おはよう! 100円モーニング
橋岡会館
橋岡会館では今年2月から「100円モーニング」を始めています。毎週、高齢者が参加する百歳体操の後に月1回開かれています。参加費はその名のとおり100円、ワンコインです。材料費のみ、赤字を出さないぎりぎりのライン。開催当日は8時半にもなると職員とにいつも百歳体操に参加する4人もボランティアメンバーとして加わり、準備が始まります。こんなところにも“100円”の秘密が隠れているのですね。高齢者が中心、いやほとんどということもあって、味や見栄えだけでなく栄養や食べやすさにも心配りが見えます。今日のポテトサラダがほのかにピンクなのは摩り下ろしたニンジン。食欲の落ちる夏場には少し酢を加えるなどの気遣いも忘れません。
ゆっくりと百歳体操で体を動かし、体も気分も軽やかになったところで、楽しみにしていた朝食が始まります。この日の参加者は18人、大きなテーブルを囲み、さながら大家族のようです。「こっちやで、ここの席に座りや」と92歳の最高齢者を気遣う様子がなんとも温かい。「利用者は誘い合って来てくれるし、安否確認や健康状態もよくわかります。高齢者が引きこもりにならず、地域とつながる方法の一つとして、この100円モーニングに期待しています」と館長の三上さんが話します。
ご存じ、100円硬貨には桜花が刻まれています。サクラの花言葉は「精神の美」だとか。孤立しがちな高齢者同士が会話を楽しみながら食べる100円モーニングに美しい精神を見せていただきました。