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おばあちゃん、ハリきっています。
趣味や特技なんて大上段に構えなくても、人は誰しも「人よりちょっと得意なこと、知っていること」というのが何かしらあるものです。人生経験や仕事を通じた経験を豊富に重ねてきた高齢者なら、なおさらです。ただ、本人にとってはあまりに当たり前すぎて、このおばあちゃんのように自分では気づかずに、人に言われて初めて知る、なんて人も多いようです。
一方、地域に目をやると高齢化や核家族化、施設や家屋の老朽化などを背景としたちょっとした困りごとが増えてきました。階段の昇り降りがきつくなってきた人、パソコンやスマホで孫たちとコミュニケーションをとりたい人、ゴミの集積所や施設の修理、料理に手芸に園芸に…。業者にお願いするほどでもないちょっとした困りごとも、注意深く見つめれば、意外と多いものです。つまり、まちの中に「手伝える人」と「手伝ってほしい人」が混在しているわけです。もったいない話です。そこに気づいて、つなぐことができれば、困りごとの解消だけでなく、ずいぶんと人と人のつながりも豊かになるものです。
では、どう気づくか。「あなたの趣味は何ですか?特技はありますか?」なんて面と向かって聞かれても答えづらいもの。何気ない会話や日常の光景の中から注意深く探してみましょう。花壇にきれいな花が咲いている家には園芸名人が、家の中がいつもきれいに片づいているなら、収納名人やお掃除名人がいるのかもしれません。町内で文化祭を開くと情報もたくさん集まるかもしれませんよ。「年寄りが一人亡くなることは、街の図書館が一つなくなったようなものだ」とはヨーロッパの格言。そうなる前に始めたいものです。
ちなみに私(com-com)は古新聞の括り方ならお手の物です。
これってやっぱり、みんなの問題。
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