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もしも今、大地震がきたら…。
セン太さんの慌てよう、「他人ごとじゃないぞ」と思った人もいるのでは。あなたのお宅では万が一の“備え”は大丈夫ですか。災害はいつ、どこで起きるかわかりません。市民の命や財産を守るのは役所の大切な役割ですが、役所だって被災するし、すぐに動けない場合のほうがむしろ多いのも知っています。そう、その時、自分や家族の命を守るのはあなた自身なのです。防災・減災の知識や情報にアンテナを張る。生きるために必要なものをいつでも持ち出せる状態にしておく。家族と“いざ”というときのことを決めておく…。備えておくべきことはたくさんあります。今からでも遅くありません。
とは言っても当然、自分たちだけでは守りきれないのも、また災害。守りたくても守れない人だっています。私たちは「阪神・淡路」「東日本」の震災をはじめ、様々な災害でかけがえのない犠牲を伴いながら、たくさんの教訓を得てきました。なかでも近所力やまちでの人と人のつながりの大切さを今更ながら見直すこととなりました。「遠くの親せきより近くの他人」なんて言葉もあるくらい、自然災害の前では、そのまちに暮らす人々こそが運命共同体。もちろん“万が一”に備えた公の制度はあるものの、それらが有効に活用する前提には、まちとしての備えや日ごろのつながりがあってこそ、なんですね。
たとえば情報。あなたは隣近所にどんな人が暮らしているか知っていますか。家族は?その人が避難するときに困難なことはありますか。万が一の連絡先は知っていますか。旅行や出張、はたまた入院中ではありませんか。たとえば防災備品。ライフラインが途絶えるかもしれません。命を救うために必要な道具があるかもしれません。たとえば避難場所。あなたはどこに避難すれば良いですか。水や食料はどのように届きますか。そこは雨風や暑さ寒さから家族を守ってくれますか。トイレはどうなりますか。たとえば訓練。混とんとした状況の中で目の前の命をつなぐことはできますか。あなた自身は「たすけて~」ということができますか。
「自助→共助→公助」とよく耳にしますが、一刻を争う災害時ほどこの言葉をかみしめるときはありません。とりわけ、まちや隣近所で助け合う「共助」は緊急時にもっとも頼りになるセーフティーネット。この絆が太ければ太いほど、災害に強いまちと言えるのかもしれません。そしてそれは日ごろの人と人のつながりこそが、この網を丈夫にしていってくれることは言うまでもありません、ね。 |
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